体調最悪だけど読んだ! 電車の中にも持ち込んだ! カバーは……ごめんなさい。取りました。あと挿絵のあるページは飛ばした。
苦手なんだよなー、本に挿絵とかあるの。ライトノベルというジャンルでそういうのいかんとわかってますが、なじめん。

翼の帰る処 下 (幻狼ファンタジアノベルス S 1-2)

翼の帰る処 下 (幻狼ファンタジアノベルス S 1-2)

私が所属しているMHP2Gの超戦闘的ギルド『脱兎』のギルドマスター、妹尾先生の本です。二ヶ月連続発行かすげー。あと新書二段組うらやましい。私がそれをやるとページがロゼッタ石みたいになるんですけど。
前回は皇女さまかわいい! かわいそう! で終わっちゃったのでちょっとものかきとして感じたところでも。
主人公ふたりのバランスが、話をつむぐ上でものすごく効果的に調整されてますね。気力と理解力と責任感という、英雄的な気質は備えているけれど手足の長さが(物理的にも地位的にも)圧倒的に足りないかわいい皇女様と、皇女様の足りないものを一応補えるんだけどそれを発揮する内燃機関(精神的にも体力的にも)を身体に備えていないロハスな副官。二人そろっても英雄物語の主人公にはなれないところが、ほかの魅力的な人たちを活かす構造を生んでいる。二人じゃ何もできず、憎めない人たちだからほかのやつらががんばってくれる。命じられて遂行するのではなくがんばって達成するから脇役たちもそこで素顔を出すことができる。勉強になります。
今回一段落した二人は世界とか歴史とか神話とかそういうものとこれから向き合うことになって、そのあたりはすげえなあとぽかーんとしてます。最後の方はぐいぐい読んでしまいました。
最初の方で思い切りタメたものが、最後に翼に乗って解放される。
面白いです。本格ファンタジーに挑戦したくなりました。
ぜひどうぞ。
あ、あと『脱兎』とかはいま考えたフィクションで、いわゆる「実在する〜関係ありません」とかいうアレですから。