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Landreaall 13 (IDコミックス ZERO-SUMコミックス)

Landreaall 13 (IDコミックス ZERO-SUMコミックス)

……はー。読み終わっちゃった。早く14巻出ないかなー。
マンガ『迷宮街輪舞曲』の担当さんは、私が大剣タメ3を構えているときに横で双剣乱舞するようなクソ野郎ということで有名ですが、この作品を読ませてくれたことで許す。採取しているあなたの足元に小タル置くだけで許す。いや、知らなかったら人生を確実に損してたよ。
感想ですね。あーもう負けました。かないませんわ。
今月のアタマからずっと楽しみにしながら「これくらいの熱量で書き込んでくるだろう!」と想像していたものよりもはるかに熱く緻密に、やさしく人間を書いています。内容についてはこれ以上薄っぺらい言葉で書かない。いいから読んで。
以下何の根拠もない妄想ですよ。
物語の作り方にはいくつもタイプがあるでしょう。そのうちのひとつは届けたいメッセージがあり、そこからあらすじがうまれ、人物がそれを演じる。東野圭吾さんなんかそうなんじゃないかと思ってます。
ほかには、頭の中に世界がある人たちがいる。頭の中に世界を作るのはその人たちにとってはもう本性とでもいうべきものなので、そのことで苦労はしない。実世界の体験、自分の知識、感情は無意識にその世界に組み込まれ、自分が知らない間も増殖し裏通りを埋めていく。その人にとって物語とは編むものではなく掬い上げるものだと思います。
私は明らかに後者です。私の頭の中にはいま三つくらい世界があって、いつも頭の20%くらいを使ってその世界のことを考えてる。迷宮街クロニクルは、そのうちのひとつのほんの三ヶ月、ほんの数十人のお話をくみ上げたものです。だから編集者さんに「こういうシーンは書けませんか」と打診されたとき、そのシーンがありえないものでない限り書く自信があります。場を提供し、ほうっておけばみんな動いてくれるから。ただそれを文章にしているだけ。
おがきさんもそういうタイプなんじゃないかと勝手に思ってます。当たっているかどうかは知らん。違っていたらそれこそ尊敬します。
でね。大事なのは、そこからくみあげるお話の価値はただ作者がどれだけその世界を愛しているかによって決まるということなんです。
その点で、わたしが想像していたおがきちか13巻は現実のおがきちか13巻にはるかに及ばなかった。もう最初の数ページでわかりました。
私は12巻の時点でアカデミー騎士団編は大傑作だと思っていて、実は内緒で二次創作とか書こうと思っていました。同じシーンを、支配階級の男子生徒、平民階級の男子生徒、支配階級の女子生徒の視点から見てティティやカイルという政治的、あるいは英雄的な人間の意味を書きたいなと。でも蛇足です。ひっこんでろ。というより他人の世界を借りること自体が不遜なので思いとどまれてよかった。
そんなことはどうでもよくて、13巻。大事なことだから何度でも言いますよ。
迷宮街クロニクルを楽しい、と思って下さった方は1巻から13巻までまとめ買いしてください。
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三回でやめといてやらあ。
買って、性に合わなくても気にしない! ひとつの美しくやさしい世界に触れられるんだから。誰かがこれだけ大切に読む人のことを考え、自分の頭の中の世界とそこに住む人たちのことを考えた結晶と接する機会はそんなにありませんよ。それを考えたら7000円くらいなんだ?

迷宮街クロニクルを楽しい、と思って下さった方は1巻から13巻までまとめ買いしてください。

唯一苦言を呈するとするなら、兄上のネコ耳を描写しないところですね。生殺しにもほどがある。
迷宮街クロニクルを楽しい、と思って下さった方は1巻から13巻までまとめ買いしてください。(5回目! 自己新記録! )

以上、感想ともいえない感想でした。気恥ずかしくなりながらさようなら。
 

私が大好きな絵描きサイトです。
Blade Cusinart
見本誌を寄贈させていただいたら律儀に紹介していただきましたのでお礼です。
これまでネット上でいろいろ絵を見てきましたが、絵を見るために何度も通ったサイトはここともう一つくらいです。
それくらい、私の感覚にぴったりはまる絵です。皆さんに好評かどうかは知るか!
 
まずはクリックして、下の『紳士録』からぜんぶ絵を見ましょう。
うまいねー。すばらしいねー。するすると頭に入りこむねー。
 
何がいいのか、とか技術的にどうなのか、は知りません。ただ色使いや顔に筋肉がきっちりと乗っている感じや曲線や構図が全部好きです。
挿絵の絵師さんで希望はありませんか? と編集さんに言われたときに出したのですが、さすがにライトノベルとは路線が違うようで。そりゃそうだ。
いつか金持ちになったらこの人に表紙とか挿絵とかお願いして自費出版するんだ! を目標に生きてます。
 

翼の帰る処 上 (幻狼ファンタジアノベルス S 1-1)

翼の帰る処 上 (幻狼ファンタジアノベルス S 1-1)

皇女様がかわいくてかわいそうな話です。かわいそうなんですよ! 領地を親にねだってみれば、子飼いの武官は年上女性に夢中で仕事に身が入らないし地元からテケトウにつけられた副官はやる気がないくせに有能で中途半端に善良だから期待したくなるけどやる気がない。この子はいったいどうしろというの? というかわいそうな皇女様はでも毎日がんばってかわいらしく生きてます。
ぜんぜん感想じゃないな。
主人公である副官の視点だといろいろ考えているのはわかるけど、その結果出てくる行動からヒューマンスキルが欠落しているのでほんとに皇女様は誰を頼って信じたらよいのか。かわいそうです。
それでも皇女様が出てくると場面がぱっと明るくなる感覚は、すごいなと思いました。文体とかなのか? 企業秘密かな?
 
どうしても自分ならどう書くかという視点で見てしまうのですが、度し難いひとを相手にする情景なんか参考になります。人生経験の差ということでいいのかな。
 
で、妹尾さんには商業出版前からご意見をいろいろうかがっていて、もの書きとしての師匠だと勝手に思っていますが、あとがきを読んで吹き出しました。
『そんな隠居願望満々の怠慢作家から原稿をもぎとった』(こっちが師匠のあとがき)
ん? なんか俺も同じようなこと書いた覚えがあるぞ?
『私という最悪の怠け者のクソ野郎から見事原稿をふんだくった』(こっちが弟子のあとがき)
ほら、師匠だ。
 
……編集者は大変ですね。
面白い。 続きが楽しみな一冊でした。